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密かな熱情友情と恋情の狭間

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1ページへ好きで好きで好きで。
こんな想いを親友に抱くなんて思っても見なかった。
こんな感情は間違っている、
友情の好きなんだと何度自分に言い聞かせても全然ダメで。


男にも女にも嫉妬して、情けなくて
でも自覚したらそういう風にしか見れなくて、


でも僕らは男同士で



だからこれは僕だけの想い(ヒミツ)


毎日心の中だけで、そっと心に秘めてる言葉を何度も何度も唱えている











“愛している”と…










キーンコーンカーンコーン


やっと昼飯の時間だ。
いつもと同じように想い人と食べる昼飯。


それは僕にとって何よりも幸福な時間






…のハズだった。















「俺さ、彼女出来たんだ。」


唐突だった。
いつもみたいに他愛もない話をして、笑って、騒いで、からかい合って、
いつも通りに授業が始まるのだと
思っていた。


だが、今日は違った。

弁当が空になる頃に僕の想い人から出た言葉は、僕から言葉を失わせるのには十分で・・・



「・・・・・は?」


やっと出た声はカラカラだった。

頭がうまく回らない。




カノジョデキタンダ

カノジョって彼女?


ってことは、恋人?







「あぁ、さっき告られてさ。可愛い子だったし今彼女いねぇからOKしたんだ。」





心が軋む音がする。
と同時に持っていた箸が転げ落ちた。


「もう何やってんだよ。そんなにショックだったか?俺に彼女ができたことがさ。」

彼は茶化しながらも屋上の床に転がった箸を拾ってくれた。
だが僕は彼の顔を見れなかった。
多分酷い顔をしているだろうから。

でも、これ以上放心していると怪しまれるかもしれない。
彼はまだ、僕が『彼女が出来た』ということにショックを受けていると思っているだろう。
そのうちに早く『彼女が出来た』事が羨ましい、という風に思わせなければならない。
ショックである本当の意味を悟られてはいけない。




これは間違った感情なのだから。






「あぁ、そうだな。」





早く肯定しなければ、と思うあまり、先ほど箸を取ってくれたことに対してのお礼を言うという当たり前の事が出来なかった。




「まぁ、お前ならすぐ出来るよ。」




彼は僕を励ましてくれたようだが、僕には苦しい思いにしかならなくて…


彼女のこと、好きなのかな?
いや、好きだから付き合うことに
したんじゃん。


・・・ヤダな。


ずっと僕と一緒にいるのじゃ物足りない?





もう、僕を優先しては、くれない?




そんなような思いが浮かんでは消えて浮かんでは消えて。




「…だよなぁ?」






でも、僕は君の親友。

だから『おめでとう』って言わなきゃ。
決して好きだと言う事を悟られてはならない。


苦しい顔をしてはだめだ。




笑え



笑え




笑え!



「僕のことは置いといてさ…おめでとう、良かったじゃん。彼女、大事にしなよ?」




ちゃんと笑えているだろうか



…親友の顔、出来ているだろうか




「…うん。ありがとな。お前ならそう言って
くれると思ってた」




あまり思っている事が表情に出ない彼が微笑んだ。




嗚呼そんなに嬉しいのか、と思わざるを得なかった。



僕の方が何倍も好きだし、知ってるし、
愛している。



……なんで僕じゃダメなの?


………なんでその子じゃないと、ダメなの?


「・・・おうよ!」


心がそう叫んでいる中、
心がそう泣いている中、
心がそう喚いてる中、
心がそう悲鳴を上げてる中、
僕はいつもより何倍もの笑顔を
自分の顔に貼り付けた。

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