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HQ!! 二次創作ハッピーハロウィン!

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1ページへHQ 二次小説

月日です。
許せる方だけ向け。


「月島見つけた!!」
「でかした翔陽!」

 廊下の端から端まで突き抜ける大きな声が背中にささる。
 振りむいちゃダメって解っていても、オレンジ頭のチビがそうさせてくれない。

「つーきーしーまーっ!菓子くれー!!」

 バタバタと大きな足音で迫って来る日向翔陽を、月島蛍はひらりとかわした。
 ゴロゴロと廊下を転がっていく日向を無視して、「月島ー!オレも!」と声をかけてくる一つ先輩のと田中龍之介と西谷夕に振り返った。 

「三人で何してるんですか?」
「ハロウィンだろハロウィン!だから菓子くれ」
「オレもオレも」

 どうも日向を引き連れてこの騒がしい先輩たちは、お菓子を貰うためにバレー部員のいる各教室を回っているらしい。

「旭さんと菅さんと大地さんからは、ほら、飴もらったんだぜ!」

 そう言って二人して手を広げて飴の入った小袋3つを見せてくれる。

「お菓子持ってません。スイマセン」
「えーーっなんだよ」
「持ってないのかよ」
「……先輩方がお菓子を持っていたからって、僕が持ってるって何で思うんですか」

 ちぇーっと、つまらない顔をして、すぐに彼らは次のターゲットを探す。

「おっ山口!お前、お菓子持ってないか?」

 1年の教室に入ってきた二人に囲まれて山口が焦っている。
 山口がこちらを見てヘルプを訴えてくるが、ただ目の端に捉えただけで月島は教室を後にした。 

「月島ーっお菓子ーくれー!」

 後ろを追いかけてきた小さい彼を見下ろして、

「日向も先輩たちから飴もらったの?」
「へへへ。いいだろー。でもあげないからなー!影山からも貰ったっコレ!」

 影山の名前が出てきて米神がひくつく。
 それに加えて自慢げな日向の笑顔。
 イラッとすると同時に、ポケットの中が重く感じた。

「ちょっといい?」
「え?どっか行くのか?オレ、田中さんとノヤさんとまだ行くとこある……イタっ」

 最後まで言わせずに日向を捕まえて、誰も来ない非常階段の隅に追いやる。
 こっちの気も知らずに、と苛立ちが募る。
「月島?」と、おびえたように震えながら見上げてくる。

(どうして付き合っているのにおびえているんだよ。僕は彼氏だよね?)

 なにもかもが苛立たせる。
 日向の喜ぶ笑顔が見たくて、お菓子を用意したけれど……

「ほら、お菓子。欲しかったんだよね」

 ポケットの中から取り出して見せてやる。
 ラッピングされた小さなそれの中には、飴とマシュマロとチョコが入っている。
 先輩たちがたまたま持って来ていたり間食用に持っていたものとは違う。
 わざわざこの日のために、日向だけのために用意していたものだ。
 それを知ってか知らずか。
 日向が目を輝かせる。

「それオレに!?やったぁ!」

 手を伸ばして受け取ろうとする日向の手の届かないところに、ひょいっと手を上げる。

「なんだよ。くれるんじゃないのかよ」
「あげるよ」
「あ!トリック・オア・トリート言うの忘れてた!トリック・オア・トリート!」
「はい、あげる」
「サンキュー月島!」

 キラキラと目を輝かせる日向にそのままお菓子を持って逃げられないように、壁に手をつく。

「ね、日向。僕には何もないの?」
「え……オレ月島にあげるお菓子持ってきてない。ゴメン……」
「いいよ、そんなの」

 最初から期待してないし。
 それに僕が欲しいのは、そんなものじゃないから。

「翔陽」

 二人きりだけの時に呼ぶ日向の下の名前。
 日向がお菓子をねだって言ったトリック・オア・トリートとは違う。
 僕が言う日向の下の名前は、キスの合図。
 日向がピクリと身体を震わせた。

「蛍……ちょっとかがんで?キス出来ないから」

 顔を真っ赤にしている日向が凄く可愛いって思うなんて。
 恋の病は重症だ。
 どのお菓子よりも日向とのキスの方が甘いのだから。


。。おわり。。

皆様の企画に参加したかったな……(涙)
でもでも、ハッピーハロウィン!!

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