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黒猫さんと高校生対決

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1ページへ俺は力雄と教室に入った。教室は寮の部屋の近い順らしく、お隣の俺たちは同じクラスには入れたのだ。

涼太「席も近いといいな?」

力雄「フッ、だな」

涼太「ム、なんで鼻で笑うんだよー」

俺が力雄の胸周りをポコポコと叩いた。背がビミョーに低い俺と、背の高い力雄じゃ胸周りを叩くのが位置的にちょうど良い。

力雄「ハハハ!悪かったって。」

俺たちはそんなふうにじゃれ合いながら席についた。席もクラス同様、部屋の順番で決まっていた。嬉しいな?
でも、力雄は俺の左隣だから、右隣は誰だろ?朝も見なかったし…

キャー

そんなこと考えてると、入り口から女子みたいな黄色い歓声が聴こえた。ここ、男子校…だよな?
入り口の方を見ると、人だかりがあって、正直うるさかった。

涼太「…何、あれ…」

力雄「ああ、あれは二階堂文哉と、その取り巻き達だよ。彼は理事長先生の一人息子で、才色兼備の王子様。毎年ある、抱きたい、抱かれたいランキングで、中等部の間ずっと一位だった。」

涼太「…すげぇ」

世の中には何でももってる人間ってのがいるんだな。ってあれ?『抱きたい、抱かれたいランキング』って…

涼太「…なあ力雄、抱きたい、抱かれたいランキングって…」

力雄「…毎年あるんだよ。」

涼太「…嘘…」

なんだそりゃ!ここ男子校だぞ!男子しかいないのに!…って男子しかいないから…なのか…

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文哉「君が春日井涼太君?」

力雄とそんな話をしてると、いきなり話しかけられた。うわー間近で見ると、すごい美人だ。俺よりも小さくて、女の子っぽい。目はクリクリしてて可愛らしいし、髪の毛は金色で、瞳はブルー。ハーフだろうか?

涼太「そうだよ。」

文哉「隣の席になったから、これからよろしく。」

そう言って白く、小さい手で握手を求められた。俺は握手をしたけど、後ろの取り巻きにすっごく睨まれた…なんで?

文哉「もし良かったら、涼太って呼んでいい?僕のことも、文哉って呼んでよ。」

涼太「いいのか?」 

文哉「うん!そうしてくれると嬉しいな?」

そう言いながら周りに花をポワッポワッと飛ばす文哉の後ろには、殺気立った取り巻きたちがいた。こ、怖い…でもこれで俺が名前で呼ばないで、もし文哉が泣いた時は…俺は死ぬだろう…

涼太「…う、うんヨロシクな、文哉」

文哉「よろしくね、涼太」

そう言い、ニコニコと笑う文哉はそこらへんの女の子より可愛らしかった。

それから力雄と文哉はもともと面識があったらしく、三人でいろいろな話をした。文哉はフランス人と日本人のハーフで、小さい頃から日本にいるらしく、あまりフランス語はできないらしい。


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涼太「へーそうなんだ。」

文哉「そうだよ?だから、この見た目でよくフランス語話して、って言われるんだけど、全然なんだ。」

力雄「大変だな…」

文哉「ホントだよ?」

そんな話をしていると、チャイムがなって、授業が始まった。

クラスの担任は東堂さきという、男の先生だった。名前とは違って、ザ・体育会系という感じの先生だっで、とっても熱い。肌は焼けていて、体はでかい。怒ったら怖そうだな…
そんなことを思いながら、俺はHRや、1限目・2限目と受けていった。大半は自己紹介で、授業という授業はしなかった。

???????????????????

昼休みになり、俺と、力雄と文哉は校舎にある大食堂へ向かった。型式やメニューは朝行った寮の大食堂と一緒だった。俺は、パン盛り合わせ。力雄は和食、文哉はイタリアンを食べた。
食べ終わって、まだまだ時間があったので、学校の中を探検した。中等部と校舎は同じだから、二人に案内してもらった。二人共、迷わずスタスタと進んでいくので、凄かった

三人で話しながら歩いて回ってると、中庭が見えた。
…なんだか嫌な予感が… 
その予感は見事的中してしまった。黒くモゾモゾと動くものがあるなと思いじっと目を凝らすと
………黒猫さんだった。

文哉「?あれ?黒猫さん?」

黒猫さん「ん?その声は文哉君?どうしたのーってあ!春日井くん!」

涼太「ギャー!」

文哉が黒猫さんを呼ぶと、黒猫さんはこちらに駆けてきて、俺と目があった途端抱きついてきた。

なんなんだこの人は!


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涼太「っちょ離せ!」

俺は黒猫さんを引っ剥がし、力雄の後ろに隠れた。力雄と文哉はキョトンとしている。

黒猫さん「え?ひどいな?。春日井くん、昨日はあんなことしたのに?」

カアァァ

涼太「う、うるさいそれを言うな!」

黒猫さんはニヤニヤしながら俺に近づいてくる。俺恥ずかしくて力雄の背中に顔を押し当てた。きっと顔も耳も真っ赤だ。恥ずかしくて、泣けてくる。

涼太「うっ…うっ」

力雄「ちょっ、涼太、大丈夫か?」

黒猫さん「え?春日井くん?泣いちゃっ…た?」

俺が泣いたことに気がついた力雄は俺を抱きしめて、優しく頭を撫でてくれた。黒猫さんは少し嬉しそうにしてる。何なんだこの人は…

力雄「もう教室に戻ろ。あと、黒猫さん。」

力雄は俺に優しく言ったあと、黒猫さんに話しかけた。その時の力雄の声のトーンが低くて、俺はビクッってなった。顔を見ると、力雄が黒猫さんを睨んでるのがよくわかった。そして

力雄「これ以上涼太にちょっかい出したら、しめますよ?」

って言った。俺が言われたわけじゃないけど、怖い…力雄ってこんなふうに怒るんだ…
そんな風な力雄に対して、黒猫さんは、余裕そうに

黒猫さん「ん?、それは無理だな?。だって、僕、春日井くん好きだし?好きな子はイジり倒したいし?それに…」

え?今好きって言われた?いやいや、それは、いい遊び相手的な意味だ!きっと!

そんなことを考えてる俺を抱きしめ、より黒猫さんを睨みながらながら、力雄は

力雄「それに?」

と黒猫さんに言った。

黒猫さん「君は僕をしめることは出来ないでしょ?」

そういう黒猫さんは、酷く冷たい顔で笑っていた。周りが凍りつくような、そんな笑顔で、俺は怖かった。

パンパン

この二人が全面対決みたいなことをしてる時、文哉が手を叩いて、

文哉「もう授業始まるから二人共行くよ!あと、黒猫さん。ちょっかい出すとか出さないとかどうでといいけど、限度を考えて!わかったね!」

と言った。そう言うと、文哉は俺の手を引いて、ニコッと笑いながら、

文哉「行こ?」

と言ってくれた。
力雄は少しの間黒猫さんを睨み続けたあと、俺達のところにやって来た。黒猫さんはニコニコと笑いながら、俺を見ていた。その笑顔はさっきのとは違うものだった。

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俺は文哉に連れられ、教室へと戻っていた。その頃には涙も泣き止んでおり、平気だったが、力雄はずっと黙っていたままで…

涼太「…力雄?」

力雄「…」

うっ…泣きそう…
無視する必要ないじゃないか!というか何に怒ってるんだよ?

文哉「ハァ、相変わらずだね?」

涼太「相変わらず?」

文哉「ん?なんでもないよ?」

そうなの…か
なんだか俺だけ除け者にされたみたいで悲しかった。

俺はそれから放課後まで、ずっと力雄と黒猫さんについて考えていたんだ。


??????????????????????????

放課後になって、力雄が謝ってきた。冷たい態度をとってごめん、と。俺はそれを許し、理由を聞こうとしたが、

力雄「それはまだ言えない。」

と言われてしまった。でもいつかは言ってくれるそうだ。それまで待ってよう!
そう思いながら、俺と力雄と文哉は3人で部屋へと帰っていった。

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